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事例紹介

がんターミナルの方のお泊りデイサービスの利用

2015年03月11日

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ご利用者様情報
・B様 70代 男性
・認知症自立度(Ⅱb)と重度の弱視、難聴
・ADLは声かけや誘導によりなんとか自立できている状況
介護力
キーパーソンは娘様のみ。
日中は仕事をされている為日中B様は一人の状態

アーカスケアセンターの取り組みとご利用者様の様子

B様が最初ご利用になられたきっかけは、キーパーソンの娘様が仕事と介護を両立しており、日中はB様が家に一人の状態。娘様は仕事の都合に合わせて週末にお泊りも利用していきたいという要望がありました。

そして、自宅から近い当施設「お泊り対応アーカスケアセンター」をご利用していただく事となりました。
B様は他の利用者さまとの関わりは少なかったですが、デイサービス利用中は大好きな将棋をスタッフとするのが唯一の楽しみとされていました。ご自宅に帰っても「今日も将棋に勝ったよ」と自慢げにいつも娘様に教えていたそうです。娘様からも日曜日で自宅で二人でいる時も「今日はいつもの所に行かないの?」と言われる程、毎日当施設のデイサービスに行くのを楽しみにされていたと娘様より教えていただいていました。

そんな中、たまたま病院を受診され検査をしたところ、がん末期だという事が判明し治療できない状態だと判明しました。余命は数週間~長くても3ヶ月との宣告でした。しかし、B様は頑なに入院を拒否され、娘様も仕事で家を空けるため、日中一人にさせておく事は心配で悩んでおられました。当施設でも何かお手伝いできることはないか検討を重ねました。B様のがんは進行が早く特に治療はしないということとなり、がん性疼痛もなく医療的な処置もなかったのでそのまま当施設を継続ご利用していただく事になりました。

その後は、連絡を今まで以上に密に取るようにし、急変時の対応なども事前協議で決定し施設としても万全の体制で精一杯対応させていただきました。B様は癌宣告から数週間でお亡くなりになられました。

微力ながらも私どもは、B様の「入院は絶対にしたくない」という希望と、娘様の「少しでも長く自宅で看病をしたい」という、2つの思いのお手伝いができたのではないかと思っております。

個別に柔軟な対応が可能な当施設であったからこそ受入ができた事例ではないかと考えております。医療・介護の関係者が協力することで、ターミナルのかたでもデイサービスも活用できるということではないでしょうか

 

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